弓は腕の力で引くのではなく心で引くもの。
引いた矢を自らの意志で放つのではなく「それ」が放つまで待たなければならない。
意図して的を見ないこと、そして狙わないこと。
無心になれたとき、自然に「それ」が矢を的に当ててくれる。
弓を射るということは、弓と矢をもって射ないこと。
射ないことは、弓も矢も無しに射ること。つまりは「無の心」が矢を射ってくれるということ。
あなたが無心になろうとしているとき、それが故意の無心であってはならない。
悪い射に腹を立ててはならない。良い射に喜びを露わにしてはならない。
的を見て矢を射るのではなく、無心となって「それ」が矢を射るのを待たなければならない。
それが忍耐。
引き寄せる力、似てくる力、これが極限まで高められると、集中している対象物と一体化する。
この極限の状態を、古来の日本人は「無心の境地」として継承してきた。
1年前に「福大生のための図書館活用プログラム」で紹介しました。
多くの学生が読んでくれていると大変嬉しく思います。
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by TABA-S
| 2019-03-17 10:16
| Private